震災によせて

まだまだ寒い日が続きますが、当寺院でも河津桜が満開となり、春の訪れを感じます。

本日、3月11日は東日本大震災から13年を迎えます。

朝勤の際、犠牲となった方々のご冥福と復興、そして皆様の幸福を祈願させていただきました。

昨秋、研修で東北へ参り、宮城県石巻市の大川小学校や南三陸町の防災対策庁舎等を見学致しました。

地震や津波の恐ろしさを感じるとともに、多くの人々の悲しみや無念さを感じて、心が痛みました。

亡くなられた方々へのご冥福を祈り、私たちは何ができるかを自問自答させられました。

本年元日、能登半島で大きな地震がありました。

犠牲になられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、今も不安の中にある被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。

僧侶として、人として、自分にできることは何かを日々考えさせられます。

そして、考えるだけでなく、様々な方法で形にできるよう精進して参ります。

来週より、春のお彼岸が3月17日(日)から3月23日(土)まであります。

現世と浄土が最も近くなるお彼岸は、先祖を敬い亡くなった人々を偲ぶ日です。

そして同時に、六波羅蜜の6つの修行(①布施、②自戒、③忍辱、④精進、⑤禅定、⑥智慧)を行うことで、周囲全体、そして自分自身を幸福に導くことができます。

日蓮聖人は、『立正安国論』のなかで「汝須く一身の安堵を思わば先ず四表の静謐を祈らんものか」とおっしゃっております。

また、日蓮聖人を信仰していた宮沢賢治は、「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」とおっしゃりました。

震災や彼岸を契機として、みんなのために何ができるか、小さなことから考えて参ります。

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