境内と寺宝

 妙顕寺は、『江戸名所図会』で名所として紹介され、江戸時代には多くの参詣者を集めていました。

山門

木造・一間一戸薬医門・切妻造

仁王門

木造・三間一戸八脚楼門・入母屋造

本堂

日蓮聖人像

子安釈迦佛

鐘楼

木造・方一間・切妻造

妙顕寺号

手水

妙顕寺の宝物ほうもつ

 寺宝には、「子安曼荼羅」「建治の御本尊」と呼ばれる日蓮聖人ご真筆の2幅の曼荼羅御本尊があります。

 日蓮聖人ご真筆の曼荼羅御本尊は全国でも120余幅のみであり、大変貴重なものです。

子安曼荼羅

 子安曼荼羅は、日蓮聖人が自書して日徳に与えたものであり、日蓮宗の宗宝に指定されています。

 また、県指定文化財にもなっており、弘安二年(1279年)の日蓮聖人五十八才の筆で「弘安二年大才乙卯十月日沙弥日徳授与之」とも書かれております。

 長さ:九十二・七㎝、幅:四十九・一㎝の大幅の軸装で茶金欄の表装は、紀伊大納言と水戸徳川頼房公がお万の方のために装潢を寄進したことが箱書きに記されています。これがいわゆる「子安の御本尊」です。

建治の御本尊

 建治の御本尊は、日蓮聖人が駿河国(静岡県)の地頭であった南条時光に授けた曼荼羅御本尊です。

 建治元年(1275年)に日蓮聖人によって自書されたものであり、「建治元年十月南条七郎次郎時光授与」と書かれております。

 長さ:百二十九・七㎝、幅:五十六・一㎝で、「子安曼荼羅」より大幅の軸装です。