盂蘭盆施餓鬼会のお知らせ

本年度も八月十六日十五時より盂蘭盆施餓鬼会を行います。

お塔婆の申し込みは、八月十二日までになります。

盂蘭盆会(お盆)は私たちのご先祖様の霊をお迎えして供養させていただく行事であり、

施餓鬼会は餓鬼界の者や無縁仏様に施しを行い供養させていただくことで私達もまた功徳を得ることができます。

もともとお盆の由来は、お釈迦様の時代の目連尊者とその母親の話までさかのぼります。

神通力第一といわれた目連尊者は、ある時、神通力を使って亡くなった母親の姿を探します。

目連尊者の母親は生前子ども想いな人物でした。

ところが、この母親は餓鬼界に堕ちて苦しんでいたのです。

目連尊者は神通力で母親に食べ物を施そうとしますが、母親が手を伸ばすと食べ物は灼熱で焼かれてしまいます。

困り果てた目連尊者がお釈迦様に相談したところ、「あなたの母親は、生前子どもを想うあまりに周りが見えなくなっていた。その罪として死後餓鬼界に堕ちてしまった」と語ります。

さらに、「これから修行僧たちがやってくるから、一緒に餓鬼界に堕ちているものすべてに対して飲食物の施しを行い、お経をあげなさい」と言います。

目連尊者が飲食物の布施と法要を営んだところ、母親とともに餓鬼界に堕ちたものすべてが救われました。

日蓮聖人は『盂蘭盆御書』の一説で、

「悪の中の大悪は、我が身にその苦をうくるのみならず、子と孫と末七代までも、かかり候いけるなり。善の中の大善も、またまたかくのごとし。目連尊者が法華経を信じまいらせし大善は、我が身仏になるのみならず、父母仏になり給う。上七代下七代、上無量生下無量生の父母等存外に仏となり給う。」

とおっしゃっております。

すなわち、目連尊者が法華経を信じて善い行いをしたことで、自分自身だけでなく両親や先祖子孫もまた仏となったように、

私たちもまた日々懸命に正しく生きることが家族や先祖のためになるのです。

お盆を契機として、改めて両親や先祖のことを思いやる契機にしてはいかがでしょうか。

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